法話

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「礼拝」

法話   2017/06/10
2017年06月10日放送

皆様は、毎朝目を覚ましてから決まってする日課はお有りですか。
私は洗面を済ませたら本堂で坐禅をします。坐禅が終わったら朝のお勤めをします。「全てのものが幸せでありますように」と祈りを込めて礼拝を重ね、お経をお上げしています。
本堂での礼拝は北を向いて行います。そうすると本堂中央にお釈迦様の像と、左のお部屋に観音像をお祀りしているのが目に入ります。
ある日のことです。私がいつものように頭を畳に付ける礼拝を繰り返す時、頭を上げるたびに観音様のお顔をなんとなく見つめてみました。すると、優しい笑みをたたえたお姿を見ながら礼拝している自分が、いつの間にか笑顔を浮かべていることに気づいたのです。慈しみとあわれみの心を司る観音様と私の心が通じたような気がいたしました。
アメリカで坐禅の普及に努めた鈴木俊隆老師はかつて合掌礼拝についてこのように説かれました。
「合掌礼拝は、非常に真剣な修行です。合掌礼拝をすることで、私たちは自分自身を明け渡します。普通、合掌礼拝は自分よりも尊敬に値するものに対して行います。しかし、ブッダに合掌し、礼拝をするときは、あなたとブッダが一つになるのです。「わたし」と「あなた」という考え方を捨ててしまうと、全てがあなたの先生となり、全てが尊敬の対象になるのです。ブッダがブッダに対して、礼拝をします。あなたがあなたに対して礼拝をします。これが本当の礼拝です。」
鈴木老師のお言葉が深く染み込んでくるのが感じられた朝のお勤めでした。

帯広市 永祥寺
織田 秀道

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